📊 GOLD日刊|2026年9月4日(金)

2026年9月3日木曜日

新聞

 


本日の市場テーマ

「原油高は消えていない。しかし市場を動かしたのは“FRBが本当に利上げするのか”という再評価だった」


本日の主役テーマ

9月3日の市場では、前日までGOLDを圧迫していた資金フローが大きく変化した。

これまでの流れは、

米・イラン情勢悪化

原油高

インフレ懸念

FRB利上げ期待上昇

米国債利回り上昇

ドル高

GOLD売り

だった。

しかし、FRBのChristopher Waller理事が、

今後のインフレデータで鈍化が確認されれば、9月会合では政策金利据え置きを支持する

との姿勢を示したことで、市場の利上げ期待が後退。

米10年債利回りとドルが低下し、GOLDへ資金が戻った。Reutersによると、スポットGOLDは9月3日に2.3%上昇して4,488.54ドルとなった。


① 東京市場

9月4日の東京市場が引き継いだ最大の変化は、

「金利上昇を前提とした資金フローが一度巻き戻された」

こと。

米国市場では、Waller発言を受けて米国債利回りが低下。

米10年債利回りは、前日の4.79%台から低下し、9月3日の米財務省公式データでは**4.77%**となった。

【市場で起きた事実】

FRB据え置き支持の可能性

9月利上げ期待後退

米国債買い

米金利低下

ドル弱含み

GOLD買い

【機関投資家の判断】

東京時間で重要なのは、

「原油高が消えたか」ではない。

原油高は残っている。

変わったのは、

原油高=即FRB利上げ

という市場の自動的な資金フローが止まったこと。


② 欧州市場

欧州市場では引き続き、

原油と世界の債券市場

が資金フローの中心になる。

米・イラン情勢を背景に、Brent原油とWTI原油は依然として高水準で推移。

9月3日のReuters報道では、Brentは約95ドル台、WTIも91ドル台で推移し、中東の供給リスクが市場から消えたわけではない。

【資金フロー】

原油高

インフレリスク

しかし、

Waller発言

FRB利上げ期待後退

債券買い

金利低下

という別の資金フローが発生した。

9月3日の特徴は、インフレ材料より金融政策期待の変化が市場を上回ったこと。


③ NY市場

9月3日のNY市場では、

GOLDにとって最も重要な2つの材料が同時に改善した。

① 米国債利回り低下

Reutersによると、米10年債利回りは約**3.6bp低下して4.758%まで低下した。米財務省の日次公式データでも9月3日の10年債利回りは4.77%**となっている。

② ドル安

Waller発言を受けてドルも弱含み。

これまでGOLDを圧迫していた、

金利上昇+ドル高

という組み合わせが崩れた。

その結果、

スポットGOLDは2.3%上昇し4,488.54ドル

まで上昇した。

【市場で起きた事実】

FRB利上げ期待低下

米国債買い

金利低下

ドル安

GOLD買い

【重要ポイント】

これは単純な「安全資産としてのGOLD買い」ではない。

金融政策期待の変化によって、GOLDの保有コストを押し上げていた資金フローが後退した。

ここが今回の最大ポイント。


④ ETF・GLD・COMEX

■ 世界の金ETF

World Gold Councilの公式データでは、世界の金ETFは2026年上期全体では資金流入を維持している。

一方、最新の月次確定データとして確認できる6月には、世界の金ETFから89億ドルの資金流出が発生し、保有量は74トン減少して4,047トンとなった。

ただし上期累計では、世界の金ETF資金フローは80億ドルの純流入だった。

短期のETF資金には流出局面がある一方、中期で世界の金保有需要が完全に崩壊したわけではない。


■ GLD

State Street公式ページで確認できるGLDの最新掲載情報では、2026年9月2日時点の掲載更新が確認されている。

ただし、今回取得できた公式ページ情報では、最新の金保有量(トン)と前営業日比を確定できる数値表示を確認できなかった。

したがって、

GLD保有量:最新公式数値の更新確認待ち

とする。


■ COMEX・CFTC

最新のCFTC公式COTデータは、

2026年8月25日時点

COMEX GOLD Futures Onlyで、

  • Open Interest:427,957枚
  • Non-Commercial Long:277,159枚
  • Non-Commercial Short:33,825枚
  • Non-Commercial Net Long:243,334枚

となっている。

前週からOpen Interestは21,697枚増加し、Non-Commercial Longも20,257枚増加している。

【重要】

公式CFTCデータを見る限り、

直近の投機資金はGOLD市場から一斉撤退していたわけではない。

今回の急反発は、

短期マクロ資金の売り圧力が後退した局面

として見る必要がある。


⑤ 前日の重要材料

① Waller発言で市場の利上げ期待が変化

FRBのChristopher Waller理事は、今後のインフレデータが鈍化を続けるなら、9月会合での据え置きを支持する考えを示した。

これを受け、市場が織り込む9月利上げ確率は、

約63%前後 → 約50〜54%

へ低下した。


② GOLDは2%超上昇

スポットGOLDは2.3%上昇し4,488.54ドル

米金利低下とドル安が同時に発生したことが、GOLDへの資金流入を支えた。


③ 米10年債利回りが低下

9月3日の米財務省公式データでは、

米10年債利回り:4.77%

前日までの金利急騰から一服した。


④ 原油高は継続

Brentは95ドル台、WTIは91ドル台。

中東情勢によるエネルギー供給リスクは依然として市場に残っている。


⑤ 株式市場はリスクオン

Waller発言を受けて米株式市場は上昇。

Reutersによると、

  • Dow Jones:+1.16%
  • S&P500:+0.98%
  • Nasdaq:+1.29%

となった。

9月3日は「地政学リスクで全面リスクオフ」ではなく、金融政策期待の変化による資産再配分が起きた。


⑥ 現在の市場環境

現在のGOLD市場には、

🔴 GOLDを圧迫する資金

  • 原油高
  • 中東の供給リスク
  • インフレ再加速懸念
  • 米10年債利回りが依然4%後半
  • FRBの金融政策判断への不透明感

🟢 GOLDを支える資金

  • FRB利上げ期待の後退
  • 米国債利回り低下
  • ドル安
  • CFTCで確認される大きなネットロング
  • 中期的な世界の金ETF需要

現在の市場構造

「インフレ資金」VS「金融緩和期待資金」

原油は、

インフレ → 金利上昇

を作ろうとしている。

一方、FRB発言と雇用・インフレデータは、

金利上昇の停止

を市場に意識させている。

現在のGOLD市場は、この2つの資金フローが正面衝突している。


⑦ 今日の注目

■ ① 米雇用統計

今日最大のイベントは、

米国雇用統計

ADP雇用は市場予想を下回る3.8万人増だった。

ただしReutersは、米労働市場について「雇用は減速しているが、依然として安定的」とする状況も報じている。

今日の雇用統計は、

Waller発言によって変化したFRB期待を、さらに強化するのか、それとも修正するのか

という意味を持つ。


■ ② 米10年債利回り

前日の焦点は、

4.79%台 → 4.77%へ低下

したこと。

機関投資家が注目するのは、

この債券買いが一日だけの反応なのか

という点。


■ ③ 原油

原油は依然95ドル前後。

GOLDを支える金融政策材料と、GOLDを圧迫するインフレ材料が同時に存在している。

そのため、原油価格は引き続き重要な資金フロー指標になる。


■ ④ 次のインフレデータ

Waller理事自身が、

今後のインフレデータが政策判断を左右する

という姿勢を明確にした。

つまり市場の焦点は、

「FRBは何をするか」

から、

「次のデータを見てFRBがどう判断するか」

へ移っている。


⑧ スマートマネー判定

🟢 判定:短期マクロ資金がGOLDへ急速に戻った

【前日まで】

原油高

インフレ懸念

FRB利上げ期待

債券売り

金利上昇

ドル高

GOLD売り


【9月3日】

Waller発言

FRB利上げ期待後退

債券買い

金利低下

ドル安

GOLD買い


最大の変化は、GOLDそのものの需給ではない。

GOLDを取り巻く金融環境が1日で変わった。

CFTCの最新公式データでも、投機資金のネットロングは大きく維持されている。


⑨ 今日の機関マネー結論

9月3日のGOLD市場では、原油よりFRB期待の変化が勝った。

原油高は続いている。

中東リスクも消えていない。

インフレ懸念も残っている。

しかし市場は、

「だから9月にFRBが必ず利上げする」

というポジションを修正した。

その結果、

米国債へ資金流入

米金利低下

ドル安

GOLDへ資金流入

という流れが発生した。

ただし、これは原油問題の解決を意味しない。

現在の機関マネーは、原油を見る資金とFRBを見る資金の間で揺れている。

そして今日、

米雇用統計がその資金フローの次の方向を決める材料になる。


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