📊 GOLD日刊|2026年8月14日(金)

2026年8月13日木曜日

新聞

 

本日の市場テーマ

PPIで9月利上げ期待がさらに後退。ただしGOLDは高値圏から反落——「買い材料」と「利益確定」が同時進行

昨日8月13日の米7月PPIは前月比0.0%。市場予想の+0.2%を下回り、前年比は+4.7%まで鈍化しました。前日のCPIと合わせてインフレ圧力の再加速が確認されなかったことで、CME FedWatchでは9月FOMCでの利上げ確率が**35%**まで低下。ドル指数も99.96と小幅上昇にとどまり、米10年債利回りは4.65%前後まで低下しました。

一方、GOLDは一時**$4,449.39まで上昇した後、スポットは$4,354.58**、金先物は**$4,420.40**で終了。直近1週間で約9%上昇した後だけに、PPIを材料にさらに買い上げるというより、利益確定が優勢になりました。

今回のポイントは、

金融政策面ではGOLDに追い風が強まったのに、価格面では利益確定が出た

こと。

これは資金フローを見るうえで非常に重要です。


本日の主役テーマ

「GOLDへの資金流入」と「短期利益確定」が同時に発生

昨日までの流れでは、

弱い雇用統計

CPI予想通り

PPI予想以下

9月利上げ期待低下

米金利低下

という、GOLDにとって明確な資金環境が形成されました。

ところがGOLDはPPI発表後に高値を更新した後、1%超下落。

ここから読み取れるのは、GOLDそのものへの中長期的な資金需要が崩れたというより、急上昇後の短期ポジション整理が発生したということです。

さらに注目すべきなのが中央銀行。

韓国銀行は6月末時点で約2.5億ドルの金ETF保有がSEC提出資料から確認されました。Reutersも中央銀行による金需要の強まりを指摘しています。

つまり、

短期マネー=利益確定

中長期マネー=金を準備資産として保有

という二層構造が見えてきました。


① 東京市場

東京時間では、前日の米国市場で形成された

「米PPI鈍化 → 9月利上げ期待低下 → 米金利低下」

を消化するところから始まります。

PPIは市場予想+0.2%に対して0.0%。FedWatchの9月利上げ確率も35%まで低下しました。

一方、日本では7月企業物価指数が前年比**+7.2%**となり、日銀の早期利上げ観測が強まっています。9月利上げ確率は76%との市場見方も報じられています。

つまり東京時間では、

FRB=利上げ期待低下

vs.

BOJ=利上げ期待上昇

という金融政策の方向性の違いが資金フローに影響します。

GOLDだけを見るのではなく、ドル・円・日米金利差を含めた資金配分を見る局面です。


② 欧州市場

欧州時間では、米PPIによって世界的な金利上昇圧力が一段後退。

米10年債利回りは低下し、株式市場ではS&P500が**+0.65%、NASDAQが+0.81%、Dowが+0.13%**となり、S&P500は過去最高値を更新しました。

ここで重要なのは、

GOLD下落=市場全体のリスクオフ

ではないこと。

株式にも資金が入り、同時に金利低下も進んでいます。

したがって昨日のGOLD反落は、

「安全資産からの全面撤退」

というより、

「急上昇したGOLDから一部資金を利益確定し、株式などへ再配分」

と見る方がデータに整合します。


③ NY市場

NY市場ではPPIが最大材料。

7月PPIは前月比0.0%、前年比4.7%。

市場予想の+0.2%を下回ったことで、FRBの9月利上げ観測がさらに後退しました。

しかしGOLDは、

$4,449.39 → $4,354.58

まで反落。

金先物も**$4,420.40**で終了しました。

この動きは非常に興味深い。

市場環境そのものはGOLDに追い風。

それでも価格面では売却が出た。

つまり、

「マクロ材料による買い」と「短期利益確定」が衝突したNY市場

だったと整理できます。


④ ETF・GLD・COMEX

■ Gold ETF

World Gold Councilによると、2026年上半期の世界金ETF保有量は4,047トンまで増加し、前年末比で18トン増。

6月は資金流出となったものの、上半期全体では流入を維持しています。

また7月については、WGCの更新データで金ETF市場の取引活動が増加し、COMEXのネットロングも783トン、Money Managerのネットロングは588トンまで増加したことが確認されています。

これは重要です。

短期的なGOLD反落と、先物市場における投資家ポジションの強さは別問題。

■ GLD

SPDR Gold Sharesの8月13日確定保有残高について、今回の検索では公式情報から信頼できる日次前日比を取得できず。

GLD保有残高:最新値確認できず
前日比:最新値確認できず

推測値は使用しません。

■ CFTC

8月11日時点の最新CFTC Managed Money・Open Interestについて、今回確認できた信頼性の高い一次情報から確定値を取得できず。

最新値確認できず


⑤ 前日の重要材料

昨日からの大きな変化は4つ。

① PPIが予想を下回った

PPIは0.0%。

予想+0.2%を下回り、前年比も4.7%へ低下。

② 9月利上げ確率が35%へ低下

CPIに続いてPPIも穏やかだったことで、利上げ観測がさらに後退。

③ 米10年債利回りが低下

インフレ懸念後退を受け、10年債利回りは4.65%前後へ低下。

④ それでもGOLDは反落

一時$4,449.39まで上昇した後、$4,354.58まで下落。

「GOLDにとって材料が悪化したから売られた」わけではない。

ここが昨日最大の特徴です。


⑥ 現在の市場環境

現在の資金フローは大きく3方向です。

① 金融政策マネー

PPI鈍化

9月利上げ期待低下

米金利低下

GOLDへの資金環境改善

② 短期マネー

GOLD急上昇

2か月超ぶり高値

利益確定

GOLDから短期資金流出

③ 中長期マネー

地政学リスク

米金融政策への不確実性

中央銀行の準備資産分散

金保有需要

Reutersによると、2026年第2四半期の中央銀行の金購入は289トンと過去最高水準となりました。

つまり現在は、

短期では売りが出る。しかし中長期のGOLD需要そのものは崩れていない。

という市場構造です。


⑦ 今日の注目

本日の最大注目は「PPI後の資金再配分」

重要な米インフレ指標はCPI → PPIまで通過。

次に市場が確認するのは、

利上げ期待低下が本当に債券市場・ドル市場・GOLD市場へ資金移動を起こすのか

です。

同時にホルムズ問題も無視できません。

8月13日にはUAEが、ホルムズ海峡を航行していたADNOC関連船2隻をイランが攻撃したと主張。イラン側からはこの時点で確認された反応がありません。

一方、原油はBrent**$87.07**、WTI**$81.25**まで低下しました。

米原油在庫が1,740万バレル増加し、OPEC・IEAの需要見通しも下方修正されたことが背景です。

つまり今日は、

米金利 ↓

原油 ↓

GOLDの短期利益確定

地政学リスク継続

この4つを同時に追う必要があります。


⑧ スマートマネー判定

🟢 中長期GOLD資金:優勢

🟡 短期GOLD資金:利益確定

昨日の反落だけを見て「GOLD資金が逃げた」と判断するのは早い。

むしろ確認できる事実は、

  • 米PPIが予想以下
  • 9月利上げ確率35%
  • 米10年債利回り低下
  • 中央銀行の金需要継続
  • 金ETF市場の上半期保有量増加
  • COMEX Money Managerネットロング増加

です。

一方で、GOLDは1週間で約9%上昇した後に1%以上反落。

したがって、

「資金流入の構造は維持。ただし短期資金は利益確定フェーズ」

これが本日の判定です。


⑨ 今日の機関マネー結論

昨日の相場で最も重要だったのは、

「GOLDの買い材料が増えたのに、GOLDは下がった」

という一見矛盾した動き。

しかし資金フローで見ると矛盾していません。

PPI鈍化

FRB利上げ期待低下

米金利低下

GOLDのファンダメンタル環境改善

一方、

直近1週間で約9%上昇

高値圏

短期利益確定

GOLD反落

という2つの資金が同時に動いています。

さらに中長期では、

中央銀行の金購入

ETF保有量

COMEX Money Managerポジション

がGOLDへの資金需要を支えています。

そして今回、特に注目したいのが韓国銀行。

6月末時点で約2.5億ドルの金ETFを保有していたことが判明しました。中央銀行が従来の「物理的な金」だけでなく、ETFを通じても金へのエクスポージャーを取っていることを示す材料です。

今日の機関マネー視点

「昨日のGOLD下落は、資金フローの崩壊ではなく、急上昇後の資金整理。」

今の市場で本当に確認したいのは、

短期資金の利益確定が終わった後も、中長期マネーがGOLDを保有し続けるのか。

ここです。

そしてもう一つ。

PPIが弱い → 金利低下

だけなら単純。

しかし、

ホルムズ問題 → 原油・インフレ

が残っています。

IEAは2026年の世界原油供給が430万バレル/日減少し、需要を127万バレル/日下回るとの見通しを示しています。

つまり機関マネーは現在、

「利上げリスク」と「地政学・エネルギーリスク」の両方を同時に価格付けしている。

これが今日のGOLDを見るうえで最も重要な資金フローです。

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